今日は、色んなところ、色んな情報源から勝手に集めた色んな人たちのお悩みを勝手に解決して、
知らない人に、いつのまにか勝手に自分の悩みを解決されているという恐怖を植えつけてやりたいと思います。
Q. 進路ことで悩んでいます。
僕は今、進路で悩んでいます。それは、就職するか大学院に進むかという2択です。
僕の家は父子家庭で、長男として早く就職して父を楽にさせてあげたいという気持ちもありますが、今の研究をさらに深く研究したいという欲求も出てきてしまいました。
どうか何卒アドバイスを頂けたらと思います。
A. ご相談ありがとうございます。
これからの人生を決めるかもしれない2択なので、参考程度に聞いて頂けたらと思います。
あなたのお悩みを聞いて思ったことを、正直に言います。
まず、「2択」という言葉を聞いて私の頭に最初によぎったのは、○が描かれたパネルと×が描かれたパネルがあって、正解だと思った方のパネルに走って行って、そのパネルを突き破るのですが、不正解の方のパネルの先には粉が撒かれていて、もし不正解の方のパネルに突っ込んだ場合、粉まみれになってしまうという2択クイズのことでした。
そこで、私からあなたへの提案なのですが、不正解のパネルをガラスで作って、不正解のパネルに突っ込んだ場合、アクション映画のワンシーンみたいになってしまうというのはどうでしょうか?
そうなったらいいのにと私は思います。ご参考になったでしょうか?
Q. 怖い話が苦手です。
私はとても怖がりなのですが、どうにか克服したいと思っています。
何かいい方法はないでしょうか?
A. 私も苦手です。
特に、怖い話のオチでよくある「お前だーっ!」って指差されるヤツが苦手です。
いつやられてもビックリしちゃって。
だってそんなこと言われても俺じゃないんだもん。「お前だ」って言われてもさ。
……えっ?俺なの?えっ!?俺じゃ…ないよね?
え!?違うよね!?俺じゃないよね!?
ちょっと逆に質問します。私じゃないですよね?お返事待ってます。
Q. 結婚したい。
私は来月で30歳になります。そろそろ結婚をしたいと思っています。
しかし、今の彼氏はまだ結婚する気はないようです。
このままこの彼氏と付き合って、結婚してくれるまで待つべきか、
それとも別の人を探すべきか悩んでいます。
どうしたらよいでしょうか?
A. 正直に言います。
正直に言いますと、さっきの質問のことで頭がいっぱいで、考える気にもなりません。
あれ本当に私じゃないですよね?どう思います?
Q. 好きすぎてどうにかなりそうです。
今僕には付き合って2ヵ月になる彼女がいるのですが、もう彼女のことが好きすぎてどうにかなってしまいそうです。
殺したいほど好きというのは言いすぎですが、ホントにどうにかなりそうで、怖いときがあります。
僕はこのままでも大丈夫でしょうか?
A. その気持ちすごく分かります。
小学生のときかな。好きな女の子がいたんです。
その子は本当に可愛くてね。もう本当に好きになっちゃって。
もうTシャツの柄にしたいくらい可愛くて。
あのなんか女の人がプリントされてるTシャツみたいな感じでTシャツの柄にしたいと思ったんですよね。
だからど根性ガエルのピョン吉みたいにTシャツの柄にしようと思って、6年間暇さえあればその子にダイビングクロスボディアタックとか、ボディプレスとかしまくったんですけどね…。
結局いつも3カウントでフォール勝ちするだけでしたね~…。
だからすごくその気持ち分かります。
好きな子がいつの間にか倒したい相手になってたっていうかね。
分かります。すごく分かります。
こんだけ同じ気持ちの人がいるなんて、もしかして俺なんじゃないかって思うくらい…。
…えっ?マジで…?ウソでしょ?
もしかして…もうひとりの俺…?
あなた、もしかしてもうひとりの私ですか?お返事待ってます。
まぁ今日はこんなところかな。
知らない人に、いつのまにか勝手に自分の悩みを解決されている恐怖を思い知れ!
2012年3月30日金曜日
2012年3月6日火曜日
バールのオンナ
「あなた、忘れ物よ。」
玄関を出ようとしたとき、妻の声が響く。
私は妻から弁当と、そしてバールを受け取り、弁当を鞄に、バールを片手に駅へと急いだ。
周りの人にバールが当たらないように気を付けながら、満員電車に乗り込んで、いつも通り会社近くの駅に降りると、いつの間にか雨が降っている。
傘を持ってきておけば良かった。
そんなことを思いながら、私は仕方なく、バールを傘のように持ち、さもそれで雨を凌げているかのような顔をして会社へと歩き出した。
その途中、高校生の男女が普通の傘を差しながら、二人で仲良く私の前を歩いていた。
私はそれを見て、ふと自分の高校生のときを思い出していた。
部活が終わり水道で顔を洗っていると、タオルを持っておらず顔がビショビショのままの私の元へ、一つ下の後輩である女子マネージャーがやって来た。
「よかったら、これ使ってください。」
そう言って、彼女は私にタオルを渡すように、バールを手渡した。
私は自分の服で顔を拭いて、躊躇いながらもそのバールを受け取った。
バールの直角の部分を見てみると、何やらメッセージが書いてある。
「このあと、体育館裏に来てください。」
そのメッセージを読んだ私は、しばらくして、バールを片手に、体育館裏へと足を延ばしたのだ。
そこには恥ずかしそうに立つ、先ほどの女子マネージャーがおり、後ろに手紙のようなものと、何やら金属製でL字型の棒のようなものを持っていた。
「ずっと好きでした!これ…受け取ってください!」
そう言って、私がそのラブレターであろう手紙と、バールであろう金属の棒を受け取ると、彼女は恥ずかしさに耐え切れなかったのか、走り去ってしまった。
私はその手紙を鞄の中にしまい込み、それぞれの手に持った二本のバールが自然とダウジングのようになりながらも、家路についた。
そういえば、そのときも今日のような雨が降ってきて、私は片方のバールを傘のよう持ち、さも濡れていないかのような顔をして、ビショビショになっていたような気がする。
思い出に浸っているうちに、いつのまにか会社の前まで来ていた。
夕方になり、私は早めに会社を出た。
仕事中に女子社員に何度かコーヒーを頼んだが、コーヒーではなくバールを渡されたため、帰りのバールの数は朝に妻から渡された分を入れて、三本に増えていた。
二本をそれぞれ両手に持ち、残りの一本をネギのように鞄に詰めて、私は家に帰る前に、馴染みのバーに寄ることにした。
「いつもの。」
私が二本のバールを傘立てに置き、席に着いてそう言うと、マスターは何も言わずにコクリと頷いて、私の前にスッとバールを差し出した。
そのあと、「いつもの。」で通じると思っていた私がいつも頼んでいるカクテルをちゃんと頼んで、それを一杯だけ飲むと、私は計四本になったバールを持って店を出た。
その夜、私はある夢を見た。
木こりである私が斧で木を切っていると、勢い余って斧を湖に落としてしまったのだ。
すると、その湖から女神が現れ、私にこう言う。
「あなたが落としたのはこの金のバールですか?それともこの銀のバールですか?」
私は必死にそれを否定する。
しかし意に反して、女神は「正直者のあなたには、あなたが落としたこの普通のバールと、金銀のバールの三本を差し上げましょう。」と言って、私にその三本のバールを押し付けると、湖の中へと消えて行き、夢の中で私はこう叫ぶのだった。
「もう…もうマジで…。マジでバールっていらねぇな!!」
玄関を出ようとしたとき、妻の声が響く。
私は妻から弁当と、そしてバールを受け取り、弁当を鞄に、バールを片手に駅へと急いだ。
周りの人にバールが当たらないように気を付けながら、満員電車に乗り込んで、いつも通り会社近くの駅に降りると、いつの間にか雨が降っている。
傘を持ってきておけば良かった。
そんなことを思いながら、私は仕方なく、バールを傘のように持ち、さもそれで雨を凌げているかのような顔をして会社へと歩き出した。
その途中、高校生の男女が普通の傘を差しながら、二人で仲良く私の前を歩いていた。
私はそれを見て、ふと自分の高校生のときを思い出していた。
部活が終わり水道で顔を洗っていると、タオルを持っておらず顔がビショビショのままの私の元へ、一つ下の後輩である女子マネージャーがやって来た。
「よかったら、これ使ってください。」
そう言って、彼女は私にタオルを渡すように、バールを手渡した。
私は自分の服で顔を拭いて、躊躇いながらもそのバールを受け取った。
バールの直角の部分を見てみると、何やらメッセージが書いてある。
「このあと、体育館裏に来てください。」
そのメッセージを読んだ私は、しばらくして、バールを片手に、体育館裏へと足を延ばしたのだ。
そこには恥ずかしそうに立つ、先ほどの女子マネージャーがおり、後ろに手紙のようなものと、何やら金属製でL字型の棒のようなものを持っていた。
「ずっと好きでした!これ…受け取ってください!」
そう言って、私がそのラブレターであろう手紙と、バールであろう金属の棒を受け取ると、彼女は恥ずかしさに耐え切れなかったのか、走り去ってしまった。
私はその手紙を鞄の中にしまい込み、それぞれの手に持った二本のバールが自然とダウジングのようになりながらも、家路についた。
そういえば、そのときも今日のような雨が降ってきて、私は片方のバールを傘のよう持ち、さも濡れていないかのような顔をして、ビショビショになっていたような気がする。
思い出に浸っているうちに、いつのまにか会社の前まで来ていた。
夕方になり、私は早めに会社を出た。
仕事中に女子社員に何度かコーヒーを頼んだが、コーヒーではなくバールを渡されたため、帰りのバールの数は朝に妻から渡された分を入れて、三本に増えていた。
二本をそれぞれ両手に持ち、残りの一本をネギのように鞄に詰めて、私は家に帰る前に、馴染みのバーに寄ることにした。
「いつもの。」
私が二本のバールを傘立てに置き、席に着いてそう言うと、マスターは何も言わずにコクリと頷いて、私の前にスッとバールを差し出した。
そのあと、「いつもの。」で通じると思っていた私がいつも頼んでいるカクテルをちゃんと頼んで、それを一杯だけ飲むと、私は計四本になったバールを持って店を出た。
その夜、私はある夢を見た。
木こりである私が斧で木を切っていると、勢い余って斧を湖に落としてしまったのだ。
すると、その湖から女神が現れ、私にこう言う。
「あなたが落としたのはこの金のバールですか?それともこの銀のバールですか?」
私は必死にそれを否定する。
しかし意に反して、女神は「正直者のあなたには、あなたが落としたこの普通のバールと、金銀のバールの三本を差し上げましょう。」と言って、私にその三本のバールを押し付けると、湖の中へと消えて行き、夢の中で私はこう叫ぶのだった。
「もう…もうマジで…。マジでバールっていらねぇな!!」
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