2012年6月7日木曜日

犯人はやくみつる




私はここで、ある事件の犯人を告発したいと思う。

東京都世田谷区の桜新町商店街。

この場所で、人のモラルを問うような事件が起こった。

みなさんもニュースなどで耳にしたであろう。

東急田園都市線の桜新町駅前に設置されている人気漫画「サザエさん」一家の銅像のうち、波平さんの頭に1本生えていた約10センチのワイヤ製の毛が、2度にわたって抜き取られていたという事件である。

毛を抜き取った犯人については、まだ何も分かっておらず、証拠もないため、事件は未解決のままとなっている。

しかし、私はこの事件の後に行われた「植毛式」で、ある人物に疑惑の目を向けることになる。


波平さん銅像に“植毛” 世知辛いけど…カメラで監視   http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/06/03/kiji/K20120603003381830.html


波平の頭に毛を差しこんだのは、漫画家、コメンテーターとして知られるやくみつる氏であった。

彼が薄ら笑いを浮かべながら、波平像の頭に毛をねじ込んでいるのを見たときに、私はこんなことを思った。



「彼ならやりかねない。」



彼は漫画家、コメンテーターとして以外に、ある裏の顔を持っている。

彼のことを本当に知っている人なら、彼のことをこう呼ぶであろう。

「珍品コレクター」と。

彼のコレクターとしての主義は、「先人のいない分野を開拓すること。」

そして、彼がコレクションしているものは様々ではあるが、もっとも知られているのは、芸能人が使用した物のコレクションである。

芸能人のタバコの吸い殻。女性芸能人が使用したストロー。

これらを、誰にもバレないように盗みとる。

最近では、著名人が自ら吸ったタバコの吸い殻を「あげるよ」と渡されるという。

そのときに、彼はこう思うのだという。

「自ら渡されては、楽しさ半減。緊張感があるからこそ価値がある。」と。

ここまで読んだ皆さんも、私と同じことをお思いになったはずである。

そう。

彼ならやっていたとしても不思議ではないのだ。

いや、もう彼がやったとしか考えられない。

彼は、自らが毛を抜き取った波平像に、再び舞い戻り、さもこの事件を嘆いているかの如く振る舞い、新たな毛を植毛した。

それは、まるで放火犯が現場に舞い戻り、燃え盛る炎を眺め、高揚感を得ているかのようで、私は彼の中の変態性のようなものを感じずにはいられない。


私は、彼の変態的とも言えるその収集癖を動機として、彼を犯人だと推測した。

しかし、彼にはまだ、もうひとつこの事件を起こす動機がある。

キーワードは「編み込み式増毛」である。

もう、私が言わなくとも皆さんにはご理解頂けたであろう。

彼は、この件に関するインタビューの最後をこう締めくくっている。


朝起きると寝癖がつきます。これは髪の毛が少なかった時代には味わえなかった喜び。例えるならば、勃起不全の男性が「おお、勃った!」と感動するのと同じことで、つまり「キミもあの喜びを取り戻してみないか?」と声を大にして言いたいですね。
http://www.cyzowoman.com/2012/02/post_5218.html 


最後の最後に「勃起」というワードを放り込んでくる彼の精神性は、もはやサイコパスとしか言いようがなく、私はこのインタビュー記事を見て、彼が犯人であるという確信に至った。


当初、私はこの事件を耳にしたとき、ただの悪戯程度の考える愉快犯の起こした事件だと考えていた。

実際は、猟奇的でサイコパスな変態収集家が起こした事件であった。

証拠がない以上、彼を捕まえることはできない。

しかし、もう私だけでなく、ここまで読んだ皆さんも同じように思っていることでしょう。



「彼ならやりかねない。」




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